パティシエ神﨑琢也氏が立ち上げられた『Maison de Bonbonnière』トータルデザインのご依頼。学生時代、お母さまの手作りお菓子に支えられた少年は、お父さまの夢でもあった甲子園出場を叶え、プロ育成枠スカウトの声にも耳を傾けることなく、次はお菓子職人になりたいと夢みる青年へ。その後数ヵ国の店舗で経験を積まれ、ドラマ化できるようなエピソードと努力に努力を重ねられ、晴れて自分のお店という次のスタートラインに立たれました。

とびきり美味しいスイーツを販売する、その裏側に着目。
表面よりも裏側になにかある気がしました。

見える・・・見えますよ、背伸びする坊やが。その坊やの視線の先には、ケーキを焼くお母さま。待っててね、とリビングには甘くて幸福な香りが漂っています。台所のタイルはあの色で、オーブンはこの位置。そして中央には一枚板のおっきなテーブル。

さて、ロゴタイプはどうしたものかと試行錯誤した結果、今回の世界観を完成させるためにたどり着いたのは、こどもの字。作為がなく、純粋で潔い文字。誰かいないかなぁと考えていますと、、、いました。我が家に。
あの頃の坊やと同年代の息子に経緯を説明し「書いてくださいっ」と懇願。

提案時、何も説明せずに洒落た書体や大人の手書き文字が並ぶなか、「なんかこの字に引き寄せられるんですよね…笑」と導かれるように息子の案に決定。そうなんです神﨑さん。これ、今この瞬間しかない記号みたいな文字なんです(笑)

大切にしたのは完成された『未完成さ』。提案時、感極まっていただいたお姿にこちらも非常に嬉しかったです。さぁ、変化球な人生を経て始まるこれからの第二ステージを、わたしたちも楽しみにしています。

Planner:Miwako Ienaga
ArtDirector:Miwako Ienaga / Keisuke Ienaga
CopyWriter:Miwako Ienaga
Designer:Keisuke Ienaga
Illustrator:Miwako Ienaga